ほどけて、また
写真家 宇城義二さんの4回目をお届けします。
今回お聞きしたのは「なぜ個展をするのか」
様々な形で写真を見てもらえる時代に、個展という場と時間を作り、お客様に来てもらう形を選んだのか。その理由をお聞きしました。
「個展会場のLifedesign NEST(以下NEST)で様々なイベントに参加して、いつかは自分のイベントをここでやりたいと思っていました」
個展というよりも、NESTで何かやりたいという想いが先にあったのでしょうか。
「他のイベント案も考えてはいましたが、できれば写真展をいつかやりたいと思っていましたね。イベントへの参加を重ねて、今年からはアトリエとして一室を借りて制作もして、NESTで過ごす時間が増えていって。そのなかで、やっぱり何かやりたいという気持ちが膨らんでいきました。ただ個展をやりたいと思えるような作品がなかったんです。でも1年かけて『群青』という作品ができて、この作品なら個展をやりたい、やるならNESTしかないと開催を決めました」
今まで宇城さんは、色々な写真を撮られてきたと思います。『群青』は個展をやりたい作品だと、どんな部分で思えたのでしょうか。
「『群青』は誰かからお願いされたものではなく、自分の撮りたいという想いから撮ってきた作品です。こういう自分発信の作品で、個展をやりたいと考えていました。徐々に作家活動へシフトしていきたい気持ちも強くあるので、個展をするなら自分のパーソナルな体験から生まれた作品が良いと思っていましたね。展示をするのは、めちゃくちゃエネルギーがいるので、そのエネルギーに値するものが『群青』だったという感じです」
個展をしたい気持ちってどんな感情ですか?
自分の作品を見てもらいたいということでしょうか。
「『共有したい』が一番大きいです。Instagramで写真を発信するとか発表の仕方は色々ありますが、自分でひらめいて想像して作ったものを、やっぱり紙にしたいと思いました」
デジタルではなく紙にしたいというのは、実体のある物にしたかったということですか?
「写真をデジタルで見るのと印刷したものを見るのとでは、感動の度合いが全然違っていたので、自分の作品も印刷したらどれだけ感動するのだろう、やってみたいという思いがありました。デジタルが悪いわけではなく、それぞれの趣があって全く違うものだと考えています。今回の『群青』は紙にした時の質感やテクスチャーが合う作品だと思ったので、紙にしたいと思いました。後はどういう場所でやるか。今回はNESTで開催するので、古民家に合う物を考えて、通常の写真用紙だけではなく、和紙や布にも印刷する予定です。印刷する素材を変えることで、古民家と混ざり合うっていうのかな。『群青』は記憶が混ざることがテーマにもなっているので、色々混ぜたいという気持ちがありました。どうやって写真をこのNESTの空間や建物、風景と混ぜるかというのは、テーマの一つでしたね」
試しに印刷したものが出来上がってきて、すごく感動していましたよね?
「感動しました。めっちゃ感動しました。本当に」
あれは、どういう感動でしたか?
「なんとなくこんな感じかなと、ずっと頭の中で想像して思い描いていたものが、目の前に実体として現れた感動です。なんとも言い難いんですけどね。実際に写真を見て体験していただきたいです」
『群青』という作品があったとしても、NESTが無ければ個展はやっていないですか?
「今後もしかしたら他の場所でやることもあるかもしれませんが、形を変えると思います。その場に合わせて『群青』が変わっていくというか。今回はNESTでしかできないことをやりたいです。庭、和室、リビング、そしてアトリエの部屋。部屋ごとに作ることができるので、こうあるべきというのをできるだけ外して、囚われずに表現できたら面白いだろうなと考えています」
こうあるべきというのは、写真の個展だったらこうあるべきということですか?
「そうです。通常多いのは額に入れて写真を飾って壁に展示する。もちろんそういう作品もありますが、会場に実際に行って、もっと何か方法がありそうだなとか、こうあるべきをどれだけ外せるかだなと考えています。NESTはありがたいことに何回も通わせてもらえるところなので、試す機会が何度もあって、面白いですし醍醐味ですね。ギリギリまで粘りたいです」
あと1ヶ月となるとあっという間にも思えますが、できることもある期間だと思います。
「色々迷いながらも、なんとかここまで進んできました。もう少し前は、どうなるのかわからなくて不安な気持ちもありましたね。今は、ある程度形になってきて、いいものができそうだなと感じています。ここまできたら、あとは楽しむだけ。そう思えるところまで来ました」
インタビュアー、ライター:nazeka 齋藤恵子
取材日:2026.10.18
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ここまで4回にわたりお届けしてきたインタビューも、次で最終回を迎えます。
最後は個展会場で行いますので、宇城さんの内に秘めた熱い想いを、ぜひ直接受け取りにいらしてください。

【11月23日(月)13時〜14時】
テーマ「『群青』を通して、中学生の頃の自分に伝えたいこと」
13:00〜
nazekaから宇城さんへのインタビュー
13:30〜
参加者の皆さんも交えてお話
個展入場料3000円必要、ご予約は不要です
群青
宇城 義二個展
Yoshitsugu Ujo
2026.11.21(土)13:00-17:00
2026.11.22(日)10:00-16:00
2026.11.23(月)10:00-17:00(終了時刻が延長となりました)
※時間は変更の可能性があります。
入場料3,000円(税込)
場所:Lifedesign NEST
神奈川県三浦郡葉山町長柄257
Instagram
https://www.instagram.com/ujo_photography?igsh=MTJpMTVqb3l5eHM0MQ==